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　ホログラムは干渉縞を記録材料に記録したものであって、よいホログラムができるかどうかは記録材料に大きく依存します。主な記録材料として以下のようなものがあります。

銀塩乳剤

　一般のホログラム記録に広く使われており、ホログラム用記録材料中最も高感度です。ディスプレイ用ホログラムをはじめ、複製用のマスターホログラム材料として、また干渉計測、光情報処理、医用のためのホログラムとして広く利用されています。

重クロム酸ゼラチン

　感度が低いこと、湿気に弱いことが短所ですが、ノイズの少ない明るいホログラムができます。そのため、ディスプレイ用ホログラムやホログラフィック光学素子のために使われます。緑、青に感度があります。メチレンブルーの色素で増感すれば、赤の波長域まで感度を持たせることができます。

フォトレジスト

　低感度ですが、ホログラムを大量複製する際のマスタ−ホログラム用として欠かせない材料です。青から紫外にかけて感度があります。

フォトポリマー

　ノイズの少ない明るいホログラムができます。また、露光した後紫外線をあてたりオーブンなどで熱を加えるだけでホログラムができます。この材料の用途はディスプレイ用から光学素子、セキュリティ用など広範囲にわたっています。

その他の材料

　一般的ではありませんが、厚いホログラムに記録ができ、また干渉縞を消去することもできるフォトリフラクティブ結晶、ホールバーニング現象を利用して波長で多重のディジタル記録をするEu3+:Y2SiO5結晶、光があたると吸収スペクトルがシフトするバクテリオロドプシンなどが、将来のホログラムメモリのための材料として期待されています。

　有機のフォトリフラクティブポリマー材料は、結晶の場合と比較して誘電率が低いため、大きな空間電界の形成が可能です。また、塗膜、加工性に優れているなどの特性を持っており、高密度光メモリーや立体動画ディスプレイなどの材料として注目されています。